ソフトボールと野球の大きな違いについて
- 2018.08.25
- softball

海外のローカルチームでソフトボールをしながら、東京オリンピック代表選手を目指すアスリートライターの本庄遥(@number_1h)です。→アスリートライターとは?
今回はソフトボールと野球の違いについて書いて行きます。
ソフトボールと野球。3つの大きな違い
まずは簡単にソフトボールと野球の大きな違いについて説明します。
一番大きな違いは大きく三つ「ピッチャーの投げ方」「ボール」「距離」に分けられます。
もちろんその他にもルールはありますが、今回はこの3つの違いを説明します。
ピッチャーの投げ方
まずは、ピッチャーの投げ方が全く違います。
野球の場合は、上から投げます。
ソフトボールの場合は下から投げます。
ここが一番の大きな違いです。 このときによく聞かれるのが、
「ソフトボールのピッチャーって何回でも腕回していいんでしょ?」
「一回だけです」#一般の方が時々誤解しておられること — 本庄遥@アスリートライター (@number_1h) 2018年8月10日
このくだり何回したことか…。笑
しかし、全く回さずに投げるピッチャーもごく稀にいます。
ソフトボールのピッチャーが腕を回していいのは1回だけ!
それ以上はイリーガル(野球でいうボーク)を取られます。
このときのルールもボークと一緒で バッターにワンボール与え、ランナーがいた場合一つ進塁されます。
ボールについて
野球で使われているボールはソフトボールと比べて小さく、ほとんどの選手が、2本の指でボールをかけて投げます。
それに比べ、ソフトボールは大きいので、手が小さい人は3本指でボールを持ちます。
男性、または女性で手が大きい人だと2本の指で投げる方もいます。
ソフトボールは、名前が「ソフトボール」なので「ソフトボール=柔らかいボールっていう意味だから、ボールは柔らかいんでしょ?」と聞かれますが、公式ボールが当たって骨折する子もいるくらい硬いです。
ソフトボールは、野球ボールより大きなボールを使用するので、野球より危険な競技かもれません。
距離について
何メートルっていう表現だとピンとこないと思うので、私の感覚で答えます。
「野球の内野手の距離」≒「ソフトボールの前進守備」、「外野手の距離」≒「ホームランの距離」 です。
ピッチャーからキャッチャーの距離は、ソフトボールの成人の距離(高校生以上)が野球のリトルリーグ(小学生の時の距離)くらい近いので、かなりボールは速く見えます。
ソフトボールの豆知識
せっかくなので、ソフトボールの特殊なルールについてご紹介します。
特殊な選手交代のルール
野球の場合、一度退いた選手が再出場できるルールはありませんよね?
ソフトボールの場合、選手交代のルールの中にリエントリー(再出場)というルールがあります。
どんなルールなのかというと、
スターティングメンバーが退いた後、一度だけ再出場できる権利がある。
というルールです。
野球をよくご存知の方からしたら、「え!そんなのずるじゃん!!!」とも言われるルール。
このルールを有効活用して采配している監督コーチがたくさんいます。
一番上手に使う使い方は、「代打専門」「代走専門」の人を作れること。
スターティングメンバーのバッティングの調子が悪い人や、足が極端に遅いけどバッティングがいい人を上手に使い分けることができます。
また、大事な試合の時に先発ピッチャーが打ち込まれてしまったときも、一旦下げて休ませてから最終回や終盤に再出場させることも可能です。
詳しくは、別のブログに書いているので見てみてください。
ファーストベースがダブルベース?!
ソフトボールの試合を見に行ったことがある人がご存知かもしれませんが、ソフトのベースってダブルベースなんです。
内側のベースがホワイトベースと呼ばれていて、基本的に野球と同じ使われ方をされます。
外側のベースがオレンジベースと呼ばれていて、基本バッターが打った時に駆け抜ける為に使われています。
私の母がソフトをしていた時代はなかったみたいなので、安全のためにどこかのタイミングでできたものだと考えられます。
これ、絶対野球もしたほうがいいですよ!!!!!!
っていっつも思ってます。
駆け抜ける時にベースが二つだと、バッターランナーとファーストの接触がかなり少なくなるんですよね。
一塁手とバッターの怪我のリスクが軽減されます。
ピッチャーの手が離れるまで離塁できない
野球だと「リーリーリー」って言いながらファーストベースから離れられるので、 足の速さ+ピッチャーとの駆け引きがありますよね?
ソフトの場合、ピッチャーの手からボールが離れてからしか離塁が許されない(リード禁止)なので、 足の速さとベースを離れるタイミングが勝負なんです。
キャッチャーが投げる速さvs ランナーの足の速さ の勝負になります。
ソフトボールではリードがないので、投手はピッチングにフォーカスしやすいですね!
是非スピード感があるソフトボールを見て欲しい!
前回世界選手権が開催されました。
この試合は、優勝したら東京オリンピックの出場権を獲得できる大切な大会でした。
結果は日本がアメリカに負けてしまったのですが、上野由岐子投手の迫力はかなりのものでした。
しかしながら、アメリカのピッチャー層はかなり熱く、この試合でも6人のピッチャーが交互に投げ、ピンチを凌いでいます。
上野投手が素晴らしいピッチャーだと奨励されている反面、他のピッチャー層を育てることが日本の課題となっています。
私の現在の活動
私は現在、オーストラリアでソフトボールをしています。
日本の「勝ちにこだわる戦い方」にどっぷり染まり、インターハイ優勝</span>することもできました。
しかしインターハイを優勝したのち、なんのためにソフトボールをしているかわからなくなってしまったんです。
「楽しくて始めたソフトボール」がいつの間にか、「勝つためのソフトボール」に変わってしまいました。
私は同級生、先輩後輩の多くはバーンアウト(燃え尽き症候群)になる人、仕事のために大好きだったソフトボールをやめる人をたくさん間近でみてきました。
これ以上、ソフトボールを楽しめない人を増やしたくはないですし、楽しいことをみんなに続けて欲しいことが私の願いです。
そのために、現在オーストラリアを中心に海外でソフトボールができる場所をつくっています。
ワーキングホリデービザを使える国、アメリカのプロリーグ、ヨーロッパで実業団に入る…など、ソフトボールができる環境が世界中にあることがわかってきました。
現在は、日本人の中でオーストラリアの情報を一番知っています。
ですがまだ他の国の情報は知らないことが多いですし、ネット上にも転がっていないことばかりです。
まずは、自分が選手として現地に足を運び「ソフトボールができる場所」を増やしていきます。
そこで2019年9月からアメリカのプロリーグに挑戦します。
多額の資金が必要となりますので、そのためにクラウドファンディングをしたり、スポンサーを探したり、自分で稼げる方法を考えたりと多方面で活動しています。
この記事を読んでいただき、もし応援していただければ幸いです。
今後ともよろしくお願いいたします。
https://farm-sportsfunding.com/projects/view/75
はるか
東京オリンピックへ向けて。〜プロへの挑戦〜
私は2020年3月10日からソフトボール世界No. 1の国であるアメリカのプロソフトボールチームに入団テストを受けに来ています。
身長は154㎝で体格は決して恵まれていません。
中学時代全国大会でベスト4、高校のインターハイで優勝、大学の関西リーグでは、防御率0で最優秀投手賞を受賞。
しかしながら、日の丸を背負って投げた試合は、日韓交流戦のたった一度だけ。
防御率はいいものの、決して三振をバンバン取れるピッチャーではなく、同年代の中でも目立ったピッチャーではありませんでした。
立命館大学に入学し、1回生の秋からほとんどの試合を任せてもらうようになり、エースとしてマウンドに立ち続けてきました。
しかし、過度な投球が原因で肩を負傷。
上野さんたちが戦っている日本ソフトボール界の頂点である「実業団」に挑戦するイメージはどんどん消えてきました。
ある日、夢の中でアメリカのプロリーグにスカウトされました。
夢を見たことがきっかけで海外でソフトボールを続けることを決意。
2017年11月からオーストラリアのブリスベンに1年半ソフトボール留学し、QLD州(ソフトボールが最も盛ん地域)U23の代表に選ばれました。
オーストラリアで、自分のピッチングが通用したことが
自信になり、ソフトボール世界No.1のアメリカで、プロを目指すことを決めました。
人間、諦めなければ必ず夢は叶うと信じてここまで取り組んできました。
アメリカのプロになる事は、決して簡単なことではありません。
しかし、どうしてもこの夢を叶えて日本人初のプロソフトボール選手になりたいのです。
そして、日本から私以降にアメリカでプロになる選手を増やし、日本の競技力向上を図ります。
私のファンクラブにて、今後の展望をお伝えしておりますので、是非ご覧ください。
このファンクラブは、みなさんと一緒に夢を追いかけるためのコミュニティです。
ぜひご入会いただき、一緒に夢を追いかけてみませんか? ファンクラブはこちらから
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